広島県北部で大雪による大規模交通麻痺 国道191号複数箇所で車両立ち往生
安芸太田町〜呉市で連鎖的な交通障害発生
2024年2月1日(土)17時49分現在、広島県安芸太田町松原382-1付近の国道191号を中心に、大雪の影響による大規模な交通障害が発生しています。気象庁観測によると当地では午後3時から2時間で積雪15cmを記録。Xユーザー「くまさん」が54分前に投稿した写真では、呉市スポーツセンター前の急勾配道路でノーマルタイヤ車両が横滑りし、約200mにわたる車列が形成されている状況が確認できます。
主要地点の通行止め状況
安芸太田町松原地内の「恐羅漢へのアクセス道路」では、観光バスと貨物トラックの衝突事故が発生し全面通行止めに。現場付近の標高差(海抜320m→650m)が災いし、チェーン装着車両でも走行困難な状態が続いています。別の投稿(@FunaSnowboading)では、呉市郷原地区の市道坂道(平均斜度12%)で軽自動車5台がスタックし、除雪作業の遅れから渋滞が市内中心部まで波及しています。
SNSで明らかになった現場の危機的状況
複数のXユーザーが異なる角度から危機的状況を報告。@shaymin_sky氏は「内黒地区で四駆車両が集団立ち往生」とツイートし、スタッドレスタイヤ装着車でも脱出不可能な深雪状態を撮影。@kumasan_yaneura氏の動画には、道路脇の排水溝に転落した乗用車の救出作業の様子が記録されています。現地消防本部によると、午後5時現在で計23台の車両救出要請が寄せられている模様です。
地理的要因が招いた多重トラブル
問題の国道191号は中国山地を縦断する山岳路線(全長113km)で、特に安芸太田町区間は急カーブ(最小曲率半径30m)と勾配(最大8%)が連続する難所。広島県道路管理課のデータによると、過去5年間で冬季の通行止め回数が平均17回/年と、県内有数の事故多発区間として知られています。今回の積雪は予報を上回るペースで進行し、除雪車両の現場到着が大幅に遅れる要因となりました。
緊急対応の現状と今後の見通し
広島県警と陸上自衛隊第13旅団は共同で「雪中救出作戦」を展開。大型レッカー車2台と装甲除雪車1台を現場に投入していますが、路面凍結(温度-3℃)の影響で作業が難航。気象庁は午後6時現在、安芸太田町に「大雪警報」、呉市に「大雪注意報」を継続発表しており、完全な交通復旧には2月2日午前中までかかる見込みです。
ドライバーへの緊急アドバイス
JAF広島支部は次の事項を緊急呼びかけ:(1)チェーン装着義務区間の厳守(2)バッテリー維持のため30分毎のエンジン始動(3)トイレ用にペットボトルの携帯(4)毛布やカイロの車内常備。特に国道191号利用予定者に対しては「本日夜から明朝にかけての走行を厳に慎むこと」を強く要請しています。
地域経済への波及影響
観光業界では「恐羅漢スキー場」へのアクセス路遮断により、宿泊客約200人が施設内に閉じ込められる事態が発生。地元商工会は緊急物資輸送隊を編成し、食料500食と燃料300リットルをヘリコプターで搬送する方針を明らかにしました。物流業界では、山陰自動車道との接続路が寸断された影響で、広島〜島根間の貨物便30便以上が欠航しています。
コメント